人文学研究科地域連携センターは、阪神・淡路大震災で被災した歴史資料を救出・保全するボランティア活動を踏まえ、2002年に設立されました。センターでは、自治体や市民と連携して、歴史文化を活かしたまちづくり支援や、地域歴史遺産を活用できる人材の育成などの活動に取り組んでいます。
地域歴史遺産とは、古文書・民俗行事・伝承・景観など、人々の生活の理解のために必要なすべての文化財をさします。それは地域社会の結びつきと、まちづくりにとって重要なものです。ところが今日、急速な過疎化・高齢化、自然災害などにより、各地域で守られてきた地域歴史遺産が消滅する危機にさらされています。
そこで人文学研究科地域連携センターは、地域歴史遺産の保全・活用に向けて、大学の知を活かしながら、以下の4つを主要な柱にして活動しています。
地域の歴史文化に関わる展示会の開催、自治体史の刊行など地域史の発信、地元企業との連携事業など、歴史文化を活かしたまちづくり事業を支援しています。
自然災害時の資料の救出、災害に備えた歴史資料の所在確認調査、水損史料の修復ワークショップ、震災関連行政資料の整理事業への協力、震災資料の保全・活用に関する研究会の開催などをおこなっています。
「地域歴史遺産保全活用基礎論」「地域歴史遺産保全活用演習」など、将来の地域歴史文化の担い手となる学生教育や、社会人向けの講座、高等学校の授業との連携などをおこなっています。
市民・自治体・大学の関係者が議論する「歴史文化をめぐる地域連携協議会」の開催、年報『LINK』の刊行、大学間の相互連携など、情報の共有や、関係者の交流をすすめています。
2009年9月創刊。既刊15号。
本誌の内容は神戸大学学術成果リポジトリKernelでご覧いただけます。
神戸市灘区水道筋周辺地域の歴史をわかりやすく紹介。
2006年におこなわれた展示会「篠原の昔と今」の図録。神戸市灘区篠原地区に関する天城文書などの古文書と、古写真を解説入りで紹介。
阪神・淡路大震災を契機として、神戸大学では歴史資料の保全や、自治体・地域団体と連携して歴史・文化を守り育てる活動を実践してきました。本書ではその具体例を示しながら、魅力ある「まち」と「ひと」を創り出すヒントを紹介します。
地域連携センター設立10年。豊かな地域歴史文化形成のための挑戦――
大震災、大水害発生!!その時“歴史研究者”は何ができるのか?かならず起こる災害にむけ、地域社会とのネットワーク構築を緊急提言!
大津留厚・奥村弘・長野順子著
発行 神戸新聞総合出版センター
2011年10月刊行
A5判 102ページ
840円(税込)
詳細はこちら第一次世界大戦当時、小野市青野原にあった俘虜収容所に収容されたドイツ兵・オーストリア=ハンガリー兵たちの日常生活や地域との交流。
神戸・阪神間の遺跡や伝説から地域の古代史を描く。
史料調査の成果から丹波の歴史を探る。
最新の研究成果に基づく神戸市域の古代・中世像。
富松城の歴史を中心に、尼崎市富松地域の歴史文化を紹介。
古代の播磨に暮らす人びとの生活や信仰、他国との往来、自然とのかかわり方など、最古の地誌「播磨国風土記」が伝える地域の生活史。
兵庫県新宮町(現・たつの市)に関連する古代・中世・近世の史料と、その詳細な解説を掲載。
明治4年(1871)の廃藩置県から、昭和26年(1951)に合併によって新宮町が誕生するまでの、兵庫県新宮町(現・たつの市)の史料を掲載。
香寺町教育委員会町史編纂室編
発行 兵庫県香寺町
2005年3月刊行
B5判 地域編・資料編2冊1組
地域編1136ページ 資料編732ページ
10000円 在庫なし
詳細はこちら香寺町(現・姫路市)の地域住民自らが執筆した、地域の歴史。
〒657-8501 神戸市灘区六甲台町11
神戸大学文学部C棟2階 C265内
阪急電鉄「六甲」駅、JR「六甲道」駅、阪神電鉄「御影」駅から
市バス36系統「鶴甲団地」行乗車、「文・理・農学部前」下車
新幹線「新神戸」駅から、タクシーで約20分