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教員紹介

教授 中畑寛之 NAKAHATA Hiroyuki  [KUID]

履歴

1968年生。2001年神戸大学大学院文化学研究科(博士課程)単位修得満期退学。大阪産業大学、甲南女子大学など非常勤講師、神戸大学助手を経て、2008年10月より神戸大学准教授。

専門分野

フランス近現代文学(とくにステファヌ・マラルメ)
ステファヌ・マラルメが1890年代に書いた時評(彼が「批評詩」と呼ぶテクスト群)を中心に、これまではマラルメと同時代の社会的・政治的出来事との関わりについて研究してきました。その後、80年代後半の劇評を取り上げ、詩人とフランス第三共和制との関係を<演劇>と大衆という観点から、さらにマラルメの蔵書を調査することにより彼と同時代文学者たちとの交友を書誌学的観点から考察しています。どれも「出来事の現場」から詩人のエクリチュールを問い直すことを狙っていると言えるかと思います。また、今年度からはマラルメの著作の編集過程から刊行・販売(詩人による本の作成と公開および広告戦略)までをひとつの文学活動として検討すると同時に、19世紀末フランス・ベルギーの出版界についても研究していくつもりです。彼は自著を刊行するに際して手ずから「台紙貼付け制作見本(maquette)」を作っており、『漆の抽斗』『パージュ』『詩と散文』そして『詩集』といった書物を公にするマラルメの手つき(つまり、文学と社会の関わり)を具体的に明らかにしたいと考えています。

主な著書・論文

  • 『世紀末の白い爆弾―ステファヌ・マラルメの書物と演劇、そして行動』(水声社、2009)
  • 『Partons ! Parlons ! ―フランス語でフランス一周・CD 付』(共著、第三書房、2010)
  • 《Variations sur un sujet : l’Aristocratie ― autour de《La Cour》 mallarméenne》(ELLF,2005)
  • 《Mallarmé et l’Académie française》(ELLF, 2004)

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