教員紹介
教授 大橋完太郎 OHASHI Kantaro [KUID]
履歴
1973年生まれ。博士(学術)。1996年京都大学文学部卒業。2000年京都大学大学院文学研究科修士課程修了。2003年東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。2006年同博士課程単位取得退学。2009年同課程博士取得。2009年ベルギーブリュッセル自由大学哲学科自由研究員、東京大学特任研究員。2010年東京大学特任講師。2011年神戸女学院大学文学部専任講師。2014年同准教授。2015年10月神戸大学大学院人文学研究科准教授。
専門分野
フランスを中心とした近現代西洋における感性論・芸術論・表象文化論。
感覚と物質の相互作用として人間を捉える西洋近代の唯物論的人間観をベースに、人間とその技芸・芸術(art)が達成しうるものの理論的可能性について考えている。具体的な研究として以下の3つの方向性がある。(1)17、18世紀フランスにおける身体論と同時代の芸術理論(デカルト、ディドロなど)、(2)近代西洋の人類学、博物学や東方学における人間と環境、制作物の関係(ビュフォン、植物園、ヒエログリフ論など)、(3)主に1960年代以降のフランスに始まる哲学の非-人間的な展開とそこにおける芸術の現代的機能(フーコー、ドゥルーズ、リオタールなど)。
主な著書・論文
- 『ディドロの唯物論』、法政大学出版局、2011年(第3回表象文化論学会賞)
- 『日常を拓く知1 知る・学ぶ』(編著)、世界思想社、2012年
- 『ディスポジション――配置としての世界』(共著)、現代企画室、2008年
- 「近代フランスにおける王立庭園の創設――ラ・ブロスからファゴンの時代」、『ガーデン研究会ジャーナル』、第1号、ガーデン研究会編、2015年、29-39ページ。
- 「パントマイムする身体の相――『劇詩論』と『ラモーの甥』から」、『思想』1076号、岩波書店、2013年、232-250ページ。
- 「かくも味わい深き他者の顔――『あんぱんまん』試論』、『ユリイカ』、2013年8月臨時増刊号、青土社、2013年、83-90ページ。
- 「寄食者たちのテーブル――食卓を囲むルソーとディドロ」、『現代思想』、vol.40-13、青土社、2012年、172-183ページ。