教員紹介
講師 平川 和 HIRAKAWA Nodoka [KUID] [KUID]
履歴
2020年、大阪大学大学院言語文化研究科言語社会専攻博士後期課程修了、博士(言語文化学)学位取得。三重大学教養教育院特任講師、岐阜大学地域科学部助教を経て、2021年より現職。
専門分野
現代アメリカ文学・小説
Don DeLilloを中心とした現代アメリカ文学について研究している。特に、小説の中の時間表象に関心を抱いている。小説は必ずしも直線的な時間の流れを描くとは限らない。タイムスリップで過去・現在・未来を自由に行き来したり、10年間の出来事を1ページで描いたり、数秒の出来事を十数ページにわたって描いたり、小説は時間を自由自在に操れる。それによって、通常の時間の流れでは見落としがちな「別の現実」が見えてくることがある。小説を読むことで直線的な時間の流れから自己を解放し、自分でも気づいていない「別の自分」に出会ってみたくはないだろうか。
主な著書・論文
- (論文)「クローゼットの中のジハード戦士――『ディスグレイスド』に見る9・11以後のムスリム・アメリカン」(『アメリカ演劇』第27号、2016年、pp.57-76)
- (論文)“Falling Man without Organs: Don DeLillo’s Poetics of Slow Motion”(『関西アメリカ文学』第55号、2018年、pp.5-19)
- (論文)「デニス・ジョンソンの『笑う怪物たち』――あるいはスパイ仕掛けのメタフィクション」(『三重大学教養教育院研究紀要』第4号、2019年、pp.43-52)
- (論文)“Lose Yourself in Language: The Stray Poetics of Nonsense in Don DeLillo’s Point Omega”(『岐阜大学地域科学部研究報告』47号、2020年、pp.21-29)