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LET 〜文学部への好奇心をアップする情報紙(WEB版)〜

LET

LETは1年に1回発行される神戸大学文学部の情報紙です。
受験生をはじめ、多くの人に神戸大学文学部に興味や関心を持ってもらうことを目的に発行しています。

LETのネーミングは、もちろん Faculty of Letters の "Let…" からですが、それとともに単語 "let" が持つ「自由に…してもらう」という意味から、学生のみなさんに自らの未来を自由に開拓してもらいたいという願いも込められています。

学生たちの声

辻 啓人さん

辻 啓人(KOJSPチューター学生)

KOJSP(神戸オックスフォード日本学プログラム)のチューターをしていてよかったところは数え切れないほどありますが、自分の暮らしている世界をもう一度見つめ直すきっかけができたことが特に嬉しかったです。

英語を勉強するとき僕は、単語帳などを使って日本語と意味を対応させて覚えてきたのですが、留学生と交流するうちに「~~という英語は日本語ではどう言うの?」と聞かれたり「……という日本語と~~という日本語はどう使い分けるの?」と質問されたりすることで、やはり言語の意味やニュアンスは一対一対応ではないな、ということを改めて感じました。

たとえば「『なんとなく』ってどういう意味?」と聞かれたことがあります。僕は「『理由はあまりわからないけど』みたいな意味かな」と答えたのですが、後日留学生がかわいい猫を見て興奮気味に「かわいい!なんとなく猫はかわいい!」と言ったとき違和感を抱き、感情の昂った場面では「なんとなく」はあまり使わないんだけれどどう説明したらいいだろうか、僕は「なんとなく」を今までなんとなく使っていたのだな……と思いました。このように僕自身が日本語について再認識する場が多く、とても貴重で楽しい経験ができました。



郭 聖琳さん

郭 聖琳(博士課程後期課程留学生、中国)

神戸に来て3年目になりました。最初に心が引かれたのは神戸の景色です。神戸大学は山の上にあって、展望台または教室から、綺麗な海が見えます。町の風景も満喫できます。特に、夜景が素晴らしいです。

神戸は港町で昔から世界各地から来た人が多くて、国際交流が盛んに行われています。毎年留学生フォーラムやバス旅行などいろいろなイベントが行われています。留学生でも日本人でも積極的に参加していて、日本文化だけでなく、世界各地の文化に触れることができます。たくさんの友達と知り合って、美味しいものを食べて、楽しいです。

最近、私は洋画に興味を持ち始めて、関西にはいろいろな美術館があるので、暇な時に見回っています。展覧会や音楽会についての情報は学校の掲示板にものっています。

私にとって、留学生活で心に残るいい思い出がいっぱいあります。日本に来てよかったと思います。



井上 護さん

井上 護(KOJSPチューター学生)

僕がKOJSPチューターの活動に参加しようと思った理由はシンプルで、外国人の友達が欲しい、ただそれだけのことでした。昔から洋楽や海外の文学、映画に興味があり、違う文化圏で育った人と話をする機会が欲しかったのです。

現実に留学生と仲良くなり学んだことは、文化的な差異はそれほど決定的な違いにはならないということです。確かに身体的特徴や言語の違い、食事のマナー等は異なる部分が多く、時に僕たちを困惑させます。しかし、僕たちは「若さ」という優れた武器を持っています。それはお互いの興味や知的好奇心を刺激し、相互理解を試みさせ、文化の違いという大きな壁を打ち壊すことができます。日常のいたる所でイギリスとは違うことが起きます。その度に彼らは戸惑い、困惑しますが、それ以上に状況を楽しみ、学ぶ強さを持っています。それは僕たち日本人も同じで、彼らが違和感や当惑を感じた所を知るたびに自分の文化を再考し、楽しむことができます。

新しい友達ができることは楽しいことです。それが留学生であればなお一層嬉しく、刺激的であると思います。神戸大に入ったらぜひチューターの活動に参加してみてください。



Patrick Keaneさん

Patrick Keane(交換留学生、米国)

私はアメリカからの交換留学生で、もう七ヶ月神戸大学の文学部で勉強させていただいています。帰国したくなくなる程、忘れがたい経験をしています。

日本語力不足で授業の内容は完全に掴めていると言えないまでも、教えてくださる先生方の情熱は確かに伝わります。そして、チューターさんを初め、出会った学生達の勉強と研究に対する情熱は圧倒されるぐらいで、憧れます。

しかし、皆が勉強に熱心なだけではなく、親切に外国人である私とも接してくれます。非社交的な私でも、クラスメート・先生・事務の方々と親しい関係を築くことができて、助かっています。授業以外にも友達を作る機会がたくさんあります。考古研究会の皆にも暖かく歓迎してもらいましたし、文学部の方々が留学生と日本人との交流を深めるイベントを色々主催してくれます。

熱心で優しい人々以外にも一生心に残る物はもう一つあります。山に立つ神大ならではの絶景です。広がる神戸市と天を突く山岳、七ヶ月ずっと同じ風景を見ているはずなのに、まだ思わず溜め息が出ることがしばしばあるぐらいです。



Dylan Fothergill-Pounderさん

Dylan Fothergill-Pounder(KOJSP留学生、英国)

私は日本を訪れたことがなく、家族と離れて生活した経験もほとんどありませんでした。だから、留学を楽しみにしていた一方、すごく不安もありました。

日本に着いてから、いろいろな困難がありましたが、そのような心配は無用のものであるということがわかってきました。文学部の事務員と先生方はとても優しくて、悩み事があったらいつでも助けてくださいます。それに、留学生はみんな「チューター」を割り当てられています。「チューター」は日本人、あるいは流暢に日本語が話せる学生で、週に一回は会うことになっています。その時間を使って、宿題や生活の問題を一緒に解決するのです。日本に着いたばかりの私にとって、チューターはとても大きな存在でした!その時期に様々な手続きが重なり、とてもストレスが溜まったので、一緒に市役所や銀行に行って説明してくれる人がいることは本当に大きな助けになりました。

一人で外国に引越して一から友達を作れるのかと心配される方が多いと思います。しかし、文学部でいつも何かのイベントが催されているので、新しい友達に出会う契機がたくさんあります。無料のバス旅行まで計画して下さいますので、そういった機会を是非利用してみてください!

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